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5.再出発編[136話~160話]

156話「自然なただいま」

朝の冷たい空気が、ドアの隙間からゆっくり入り込んでくる。「寒そう……」後ろから、美緒の小さな声。靴を履きながら「今日は冷えてるな」と返すと、美緒が少しだけ笑った。「夜はもっと寒くなるよ」「ああ、だろうな」そんな何気ない会話をしながら、ドアに...
5.再出発編[136話~160話]

155話「昨日より近く」

目を覚ますと、まだ柔らかい温もりの中にいた。視界の端に見えるのは、見慣れたはずの天井。少しだけ顔を動かすと、美緒がこちらを見下ろしていた。「起きた?」その声は、昨夜と同じ温度だった。「ああ……」まだ少しだけぼやけたまま返すと、指先が髪に触れ...
5.再出発編[136話~160話]

154話「ほどける夜」

脱衣所から、湯の音が聞こえていた。前と同じで明かりは消え、ドアの向こうはキャンドルの灯りだけが揺らいでいる。「入っていいよ」美緒の声は、湯気に溶けるみたいに柔らかかった。ドアを開けると、ふわっとした熱気とアロマの甘い香りが流れ込んでくる。視...
5.再出発編[136話~160話]

153話「初雪の温度」

夕方前に、茉莉花の事務所を出た。車に乗り込み携帯を見ると、美緒からメールが届いていた。『弘さんからデータ受け取りました。自宅に戻って作業に入ります』一時間ほど前に届いていたメールだった。『分かった。今から行く』短く返信する。部屋のドアを開け...
5.再出発編[136話~160話]

152話「残る微笑み」

翌日の昼前。茉莉花の二階の部屋で、ソファーに背を預け昨日の弘と話したことを頭の中で確認していた。弘には、今日から月下美人に在籍が五人増えること、待機場所は茉莉花にすることを伝えてある。女の子のイメージも共有してあり、仕事が入れば早苗にメール...