空港を出る頃には昼を少し過ぎていた。
帰国するタレントたちを見送り。
集金も終わり。
慌ただしかった時間が、ようやく終わる。
駐車場へ向かいながら、リトが大きく伸びをした。
「オワッタネー!」
「疲れたな」
私が笑う。
美緒も小さく笑った。
「お腹空いた」
「ゴハン行コ!」
そのまま三人で近くの店へ入った。
昼時を少し過ぎていたせいか、店内は落ち着いている。
席へ座ると、リトがすぐ話し始めた。
「ナオト」
「ん?」
「MAHALグループの別の街のタレントから連絡あったヨ」
私は顔を上げる。
「別の街?」
「ウン。別の街に二つ店があるヨ。そこのタレントもアクセサリー見たいって」
私は少し驚いた。
「別の街ってどこ?」
「◯◯と◯◯シティだヨ。タレントたちの噂は早いからネ」
リトが笑う。
「それじゃ夜中だったら、車で三十分くらいだな」
料理を食べながら話は続いた。
「いつ行くの?」
美緒が聞く。
「ウーンそうだネ。私がタレントに電話して、いつがいいか聞いてみるヨ」
リトが少し考えながら言う。
「また三人で行くネ」
「そうだな」
私は頷いた。
「まず予定聞いてからだな」
「ウン!」
リトが嬉しそうに笑った。
食事を終えて、車へ戻る。
行きよりも少し静かな車内。
疲れも出てきたのか、リトも珍しく静かだった。
マンションへ着くと、リトは車を降りながら陽気な笑顔で言う。
「今日はアリガト!」
「うん、連絡待ってるから」
「ミオも!」
「またね」
リトは手を振りながらマンションへ入っていった。
車の中は二人だけになり、少し静かだった。
「帰ろっか」
美緒が言う。
美緒のマンションへ戻り、私はソファへ腰を下ろす。
すると美緒も隣へ座った。
ようやく終わった。
そんな気持ちだった。
自然に美緒が肩へ寄りかかってくる。
「疲れた?」
「少し」
私は笑う。
「美緒も疲れただろ」
「うん」
少し間が空く。
「でも楽しかった」
美緒が小さく言った。
私は隣を見る。
「そうか?」
「うん」
美緒が笑う。
「今日は頑張ってたな」
「え?」
「色々」
私は少し笑った。
「お土産まで準備してたし」
美緒は少し照れた顔をする。
「喜んでくれて良かった」
「うん、すごく喜んでたな」
美緒はそっと私の腕を抱いた。
「……ありがと」
小さな声だった。
美緒が私を見る。
「ねぇ」
「ん?」
「今日は、もうゆっくりしよ?」
私は頷く。
美緒は少し笑った。
それから。
ゆっくり私へ体を寄せてきた。

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