23話「独りの時間の使い方」

独居生活の中で、自分なりのリズムというか、過ごし方ができてきた。

朝食後、運動の日は「鳥かご」の中で、腕立て伏せや腹筋運動、スクワットなどのストレッチをする。

入浴の日は、身体が赤くなるまで浴槽につかり、しっかりと温まる。

部屋に戻ると、自分の身体から立ちのぼる湯気で窓ガラスが曇る。

そして、購入して天然の冷蔵庫で冷えているコーヒー牛乳を飲むのが、楽しみの一つになった。

あとは夕食まで、手紙を書いたり、読書をして過ごす。

静まり返った独りの空間。

時間だけは、たっぷりとある。

手紙を書いたり、本を読むには、とても集中できる環境だった。

夜になると、ローカルなラジオが流れる。

いつの間にか、それを聴くのも楽しみの一つになっていた。

社会にいた頃、よく聴いていた曲が流れると、その頃のことを思い出し、感慨深いものがあった。

陣さんとは、頻繁に手紙のやり取りをしていた。

だが、私が出した手紙を最後に、返信が届かなくなった。

急にどこかへ移送されたのか。

それとも、懲罰にあげられたのか。

懲罰とは、規律に違反すると拘置所内の懲罰房に入れられ、手紙や面会、運動、入浴など、

すべてが禁止される制度だ。

一日中、正座をして過ごすことになる。

とにかく、ここではどうすることもできない。

待つしかなかった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました