7話「次の場所」

留置場での生活にすっかり慣れ、日々を淡々と過ごしていた。

ある日起訴状が届き、公判が始まった。初めての経験で、緊張していた。

法廷に入り、公判が始まるまで手錠ははめられたままだった。裁判官、弁護士、検事、そして傍聴席にもちらほら人がいたが、驚くほど静かだった。

公判が始まる直前、手錠を外される。カチャカチャという冷たい金属音だけが、法廷に響いていた。

裁判官から「被告人」と呼ばれ、改めて罪を犯したのだと実感した。

一回目の公判は罪状認否と呼ばれ、罪を犯したかどうかを確認するだけですぐに閉廷した。

次回の公判日は、およそ一か月後と告げられた。

もっと簡単に進んでいくものだと思っていた。

この拘禁生活がいつまで続くのかと考え、愕然とした。

裁判所からの帰りの車の中で、留置場の職員に公判が終わるのはいつ頃になるのか尋ねてみた。

職員は笑いながら言った。

「お前は気が早いなぁ。おそらく、あと数か月はかかるぞ」

その言葉を聞いて、落胆した。

「それじゃあ、これからもしばらく留置場でお世話になります」と言うと、取り調べが済んだら拘置所に移監されると教えられた。

拘置所とはどんなところなのか。

房に戻り、同じ部屋の人に尋ねてみた。

どうやら留置場とは管轄が違い、法務省の施設らしい。

留置場とはまったく違い、刑務所の一歩手前の場所だと、簡単に説明を受けた。

拘置所とはどんなところなのか。

刑務所、懲役――そんな言葉が頭に浮かび、その日はあまり眠れなかった。

留置場での生活も三か月を過ぎた頃、確か金曜日の夜だった。

職員からいきなり、

「月曜日に拘置所へ移監になったぞ」

と告げられた。

えっ。

予期せぬ突然の告知に、「あっ、はい、分かりました」と平静を装って答えた。

けれど内心では、とうとう来たかと落ち込んでいた。

そしていよいよ、留置場とはまったく違う生活がスタートする。

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